
「ニットを手洗いしたら
縮んでごわごわになった」
というあなた!
それは洗剤の選び方が間違っているからです。手洗いマークがついた衣類を自宅で洗濯するときには、中性洗剤をおすすめします。その中でも泡切れのよいものを選べば、すすぎにつかう水の量が少なくてすみます。
そこで今回は手洗いにおすすめの洗剤選びのポイントと、ニットやオシャレ着を手洗いする正しい手順をご紹介します。
洗濯機のドライコースが使えない衣類は、手っ取り早くクリーニングに出してしまいがちですよね。泡切れの早い洗剤をつかって正しい手順で手洗いすれば、大事なオシャレ着を自宅で上手に洗うことができます。クリーニング代を節約したい方は必読ですよ。
1.手洗いマークの衣類を洗濯するには中性洗剤がおすすめ!
洗濯につかう洗剤は性質によって以下の2つに分けられます。
- 中性
- 弱アルカリ性
この性質の違いによって汚れの落ち方や生地の傷みにくさが変わってきます。
1-1.洗浄力は弱アルカリ性洗剤の方が上
洗剤が中性か弱アルカリ性かという違いは、洗剤の洗浄力にかかわっています。実は衣類の汚れをしっかり落とす力は、弱アルカリ性の洗剤の方が優れているのです。私も普段着の洗濯は弱アルカリ性のものをつかっています。
1-2.中性洗剤は生地を傷めにくい
では、なぜオシャレ着を弱アルカリ性の洗剤で洗わないのでしょうか。答えは、生地が傷むからです。
私は間違えてお気に入りのニットを弱アルカリ性の洗濯用洗剤で洗ってしまったことがあります。セーターはごわごわになって小さく縮んでしまいました。
中性洗剤は、弱アルカリ性の洗剤に比べて生地を傷めません。手洗いマークがついている衣類は、基本的にシルクやウールなどデリケートな素材でできています。洗浄力はやや低くても、生地を傷めない中性洗剤で洗った方が衣類が長持ちするのです。
2.泡切れを早い洗濯洗剤は界面活性剤で見分ける!
手洗い洗濯するときの洗剤選びで重要なもう一つのポイントは、界面活性剤がどのくらい含まれているかです。
洗濯用洗剤の成分表示を見てください。必ず界面活性剤という文字が書かれています。この成分は、洗剤の洗浄力と泡切れのよさにかかわってくるのです。
2-1界面活性剤は汚れをしっかり落とす
界面活性剤は洗剤の洗浄成分です。この成分が汚れの油分に染み込むことで、衣類についた汚れがしっかり落ちるのです。この仕組みは洗濯用の洗剤だけでなく食器洗い用の洗剤や掃除用の洗剤にも同じことがいえます。
界面活性剤が含まれる割合や、界面活性剤に含まれる成分は洗剤によって変わってきますが、洗剤である以上界面活性剤は入っていると思っていて下さい。
2-2.界面活性剤は25%以下がポイント!
界面活性剤は、洗剤の泡立ちにも関係しています。泡立ちのよい洗剤は確かに洗浄力も大きいです。しかし、それだけ衣類の繊維に成分が残りやすいということでもあります。
もちろん、すすぎを繰り返してしっかり洗剤を洗い流せば問題はないです。ですが手洗いで洗う場合は、
- すすぎを繰り返すことで洗濯に時間がかかる
- すすぎに水を大量につかうのはエコじゃない
などのデメリットが発生します。
私が手洗い洗濯におすすめするのは、界面活性剤25%以下の中性洗剤です。泡切れがよく、すすぎが1~2回で済むので経済的ですよ。
3.オシャレ着の手洗い洗濯手順
せっかく中性洗剤で洗っても、洗い方が悪ければ衣類は傷んだり縮んだりしてしまいます。手洗いで衣類を洗うときの洗濯の手順は以下の通りです。
3-1.色落ちしないかチェックする
衣類の見えにくい部分に洗剤をそのままつけます。5分たったら、洗剤をつけた部分に白い布を押し当てて下さい。布に色が付いたら色落ちしているということです。ほかの衣類と一緒に洗うことは避けましょう。
3-2洗い桶に水またはぬるま湯と洗濯用の中性洗剤を入れる
洗い桶は衣類の量にあっていれば、普通のプラスチック製のバケツで構いません。衣類がしっかりつかる程度の量の水またはぬるま湯に、適量の中性洗剤を入れて下さい。
3-3.衣類を畳んで洗い桶に浸ける
汚れている部分が表側になるように衣類を畳んで、洗い桶の洗剤液に浸けこみます。
3-4.押し洗いをする
手のひらで衣類を洗濯桶の底にしっかり沈めます。強く押し付けるのではなく、手のひらで優しく押して下さい。底に着いたら手を放して衣類が浮かんでくるのを待ちます。衣類が浮かんできたら、また押して下さい。これを20回~30回繰り返します。
3-5.洗剤液を捨てて、すすぎをする
洗剤液と同じ温度の水またはぬるま湯ですすぎます。すすぎのときも、衣類を押して沈めることと浮かせることを繰り返します。泡が出てきたら水を替えましょう。水を1~2回替えればキレイになります。
3-6.脱水する
バスタオルなどで衣類を挟んで水気を取ります。衣類を畳んだまま洗濯ネットに入れて、洗濯機で脱水しましょう。あまり長い時間洗濯機を回す必要はありません。
私はしっかり脱水しすぎて、シルクのブラウスの生地を傷めてしまいました。脱水は10~30秒程度で十分です。
洗濯機で脱水したあとも水分が気になるようなら、もう一度バスタオルに挟んで、やや強めに押して水気を拭き取って下さい。
4.手洗いで洗濯するときの注意点
手洗いで洗濯するときには、以下のことに気をつけて下さい。
- 衣類の汚れがひどい場合は、洗剤の原液を染み・汚れの部分につけて軽く揉んでから押し洗いする。こすり洗いは衣類を傷めるのでしないこと。
- 洗剤を入れる量は、商品の表示に従う。洗剤を入れすぎると衣類に洗剤が残る場合がある。
- 柔軟剤を入れるなら、2回目のすすぎのときに入れる。洗剤で洗うときと同じように、沈めて浮かせてを3~4回繰り返す。
手洗い洗濯が面倒くさい時はドライコース
手洗いマークの洗濯物がたくさんある場合は、いちいち手洗いするのは面倒なので洗濯機のドライコースを使いましょう。ただし、やり方にはいくつかポイントがあります。少し間違えるだけで生地がぼろぼろになるので注意が必要です。
洗濯機で手洗いマーク服を洗濯する方法は、
「30度で陰干し!手洗い30マークの服を洗濯機で洗う方法」で詳しく解説しているので、合わせてチェックしてみてください。