「三日前に買った玉ねぎがブヨブヨに」
「皮をむいたら中が腐っていた」
「玉ねぎが腐ると臭くて!」
と、すぐに腐ってしまう玉ねぎにお困りのあなた!
玉ねぎは湿気の多い環境ではすぐに腐ってしまいます。でもみじん切りにした後”ある調味料”に漬ければ数週間も冷蔵保存できるんです。今回はその具体的な保存方法を紹介します。
玉ねぎのみじん切りをまとめて一気に済ませて保存しておけば、腐らせることなく長持ちする上に、後の調理が驚くほど楽で時短になります。意外と確保に困る玉ねぎの保存スペースも、冷蔵庫の中で済んでしまうので楽チンですね。
1.玉ねぎが腐ってしまう原因
本来、玉ねぎは風通しの良い乾燥したところで保存すれば長期保存が可能な野菜です。なのになぜ、すぐに腐ってしまうのでしょうか。
原因は、主に次の2つです。
- 湿気が多い
- 収穫後の乾燥が不十分
1.1.湿気の多い環境で保存してしまっている
玉ねぎは、湿気に大変弱い野菜です。乾燥した環境で保存することが必要で、軒下などに吊るして保存をすると良いと言われるのはそのためです。
しかし、マンションなどの住居ではなかなかその様なスペースも確保できません。寒い冬に、玉ねぎ保存のために部屋に風を通しておくわけにもいきませんよね。
また、根に付いた土やはがれた皮が散らばりやすいので、買ったときのままビニール袋に入れて置いておくことも多く、そうすると湿気がこもって腐りやすくなります。
せっかくの長期保存向きの野菜である玉ねぎも、適した保存環境を確保できなければ腐りやすくなってしまうのです。
1.2.収穫後に十分乾燥されていない
湿気に弱い玉ねぎは、収穫後に十分乾燥させてから出荷されて店頭に並びます。しかし、きちんと乾燥されないまま袋詰めされてしまった状態だと、腐りやすくなってしまいます。
ときどき、中の一層だけが茶色くブヨブヨに腐っている物がありますが、乾燥が十分でないために、葉を切り落とした切り口から雑菌が入り込んでしまった層が腐っているのです。
2.玉ねぎみじん切りの便利な冷蔵保存法
そこでおすすめなのが
みじん切り保存法です。
冷蔵庫に入れれば湿気に関係なく保存できます。皮を剥いて切ってしまえば、中に腐っている層があったとしても早めに取り除くことができます。
また、いろいろな料理に使えるみじん切りの状態にして常備しておくと重宝します。何個かまとめて一度に切ってしまって保存しておき、分けて使うと楽に調理できます。
まずは、みじん切り玉ねぎを冷蔵保存する方法を3通り紹介します。
- オイル漬け
- 酢漬け
- 塩漬け
2.1.オイル漬けにして食感キープ
1つ目はオイル漬けにする方法です。
冷蔵庫で1~2週間保存可能です。
【保存の手順】
- ジッパー付き保存袋に、玉ねぎのみじん切りを必要量入れます
- 全体に絡まるくらいの食用油を入れ、袋を揉んでなじませます
- 冷蔵庫で保存します
食用油は酸化しにくいオリーブオイルがおすすめです。空気や水に触れることで酸化しやすく、加熱には向かない亜麻仁油やえごま油などは避けてください。
オイル漬けの玉ねぎからは水分が出にくいので、生玉ねぎのシャキシャキ感が残りやすくなります。炒飯やミートソースなどの加熱調理にも使えますし、マリネやサラダなどには生の食感を活かして使うことができます。
2.2.酢に漬けて健康効果も
次に、酢漬けにする方法です。
冷蔵庫で2週間ほど保存可能です。
【保存の手順】
- ジッパー付き保存袋に、玉ねぎのみじん切りを必要量入れます。
- 全体になじむくらいの食用酢を注ぎます。
- 冷蔵庫で保存します。
食用酢はどんな種類でもOKです。穀物酢、リンゴ酢、黒酢、ワインビネガーなど、お好みの物を使いましょう。
一時期、ダイエットや健康に効果があるとして「酢玉ねぎ」がブームになりましたが、みじん切り玉ねぎの酢漬けは、体にいいだけでなく保存も効いて便利です。
ドレッシングに混ぜてサラダに使ったり、ポテトサラダに入れたりすると風味がアップします。
2.3.塩漬けにしてうま味アップ
そして3つ目が塩漬け。
塩漬けにした玉ねぎは、適度に水分が抜けてうま味が凝縮されています。味付けも兼ねて、スープや炒め物の具におすすめです。冷蔵庫で2週間ほど保存可能です。
【保存の手順】
- ジッパー付き保存袋に、玉ねぎのみじん切りを必要量入れます。
- 適量の塩を袋に入れ、全体になじむように揉み込みます。
- 冷蔵庫で保存します。
塩の量の目安は、玉ねぎ中1個分(約200g)のみじん切りに対して、小さじ1/2強~2/3杯くらいです。玉ねぎの重量の2%くらいが程良い感じですが、好みで加減してください。
3.冷凍で長期保存&時短調理
もっと長持ちさせたい場合は冷凍しましょう。みじん切りにした玉ねぎは、そのまま生で冷凍することが可能です。冷凍するとシャキシャキ感がなくなるので、加熱調理におすすめです。冷凍庫で1ヶ月程度保存可能です。
【保存の手順】
- 冷凍保存袋に、玉ねぎのみじん切りを入れます。
- 平たくならし、空気を抜いて密閉します。
- 冷凍庫で保存します。
必要量を割って袋から取り出し、
凍ったまま調理できます。
ハンバーグやオニオングラタンスープに使う飴色玉ねぎは、もちろん炒めてからの保存も可能ですが、是非とも生で冷凍した物を後から炒めることをおすすめします。冷凍によって細胞が壊れることで火が通りやすくなり、加熱調理の大幅な時短が可能になるのです。
また、人参やセロリ、ピーマンなどのみじん切りと一緒に冷凍して、オリジナルのミックスベジタブルを作っておけば、スープや炒飯、ひき肉のカレーなどにすぐに使えてとても便利ですよ。
玉ねぎをみじん切りで賢く保存し、美味しく便利で健康に
今回の内容をまとめます。
- 玉ねぎは湿気に弱いが、適した保存環境を確保するのは意外と難しい
- 収穫後の乾燥が不十分な玉ねぎは腐りやすい
- 玉ねぎはまとめてみじん切りして冷蔵・冷凍保存し、分けて使うと便利
- オイル漬け保存の玉ねぎはシャキシャキ感が残りやすい
- 酢漬け保存の玉ねぎは体にも良く、サラダなど生食に向いている
- 塩漬け保存の玉ねぎはうま味が凝縮され、味付けにも使える
- 冷凍保存した玉ねぎは細胞が壊れるので、加熱調理の時短が可能
- 玉ねぎと一緒に、人参、セロリ、ピーマンなどをみじん切りにして冷凍し、オリジナルミックスベジタブルを作っておくと更に便利
玉ねぎは体にも良く、生でも加熱しても美味しく食べられる万能野菜です。みじん切りで上手に保存して、毎日の料理にたくさん取り入れられると良いですね。