「フライパンでも揚げ物できるの?」
「油の量はどれくらいがいいの?」
「鍋で揚げるのとは出来は違う?」
そんな悩みをお持ちのあなた!フライパンでなら鍋の3分の1以下の油量かつ短時間で美味しい揚げ物ができます。鍋と比べれば後処理も楽ちんです。
ただし油の量やひっくり返すタイミングを間違えると中まで火が通りません。そこで今回はフライパンで美味しく揚げ物をする具体的な方法についてご紹介します。
今まで面倒くさくて揚げ物するのを敬遠していたあなたも、これを読めば気軽に揚げ物できますよ。惣菜屋より安くて美味しい揚げ物を食べまくって下さい。
1.揚げ物に最適なフライパンの特徴
まず最初に揚げ物をするのに合ったフライパンの特徴を紹介します。別のどんなフライパンでも揚げ物はできるのですが、物によっては油ハネしたり、美味しく揚がらなかったりするので。
揚げ物に最適なフライパンの特徴は以下の4つです。
- 小さい
- 深い
- 厚い
- コーティング有り
1.1.小さいフライパンなら油少なめ
まず小さめであること。
フライパンが小さければ油の量も少なくて済むので、油の温度も早く上がります。
直径20cmの鍋の場合なら、油が180度の温度になるまで10分以上かかります。でも直径20cmのフライパンなら油が180度の温度になるまで2,3分しかかかりません。
また、油の量が少ないと「勿体無いから再利用しよう」とか考えずに捨てられるので後処理も楽ちんです。
1.2.深いフライパンで油ハネ防止
次に深さです。
浅いフライパンだと油ハネが凄くて手に火傷がたくさんできます。
フライパンで揚げ物する時は、最低でも1cm深ほど油を入れます。油ハネを防ぐにはその倍の2cm以上の深さのフライパンが最適です。
1.3.厚いフライパンで温度調節
3つ目はフライパンの厚さです。
揚げ物をする時は油の温度をできるだけ一定に保つ必要があります。しかし、薄いフライパンだと油の温度が下がりやすいのです。
そのため薄いフライパンで美味しく揚げるには、こまめに油の温度を確認して火加減を調節しないといけなくなります。これは結構大変です。
なので揚げ物する場合は厚いフライパンを使いましょう。最低でも厚さ2mmは欲しいですね。できれば3mm。
1.4.コーティングでフライパンの劣化防止
4つ目はコーティングです。
高温の油を使うので、コーティングがない安いフライパンだとすぐ劣化してしまうんです。なので必ずコーティングされたフライパンを使いましょう。
一般的なフッ素樹脂加工のコーティングで十分です。ふっ素樹脂は260度以上の温度で劣化しますが、揚げ物をする時はそこまで高温にはならないので大丈夫です。
2.フライパンで美味しく揚げ物する方法
さて、ここからはフライパンで揚げ物をする方法を説明します。手順は以下の通りです。
- 食材を薄く切って水気を取る
- フライパンに油を入れる
- 強火で加熱し弱火にする
- 食材を少しずつ入れる
- 一度だけひっくり返す
2.1.食材を薄く切って水気を取る
油の量が少ない分火が通りにくいです。なので、食材は薄く切るようにしましょう。
野菜であれば5mm厚くらいが火が通りやすく食感も良いです。鶏肉はムネでもモモでも厚みを半分(1cm以下)にするように切ると、均一に火が通りやすくなります。
あと、薄く切った食材は、キッチンペーパーで挟んで水気を拭き取ってから衣をつけてくださいね。水分が残っていると油ハネしちゃうので。
2.2.フライパンに油を入れる
次にフライパンに油を入れます。
油量は食材が半分つかる程度、底から1cm深くらい入れましょう。菜箸の先端の縞々の部分が半分浸かるとほぼ1cmくらいなので目安にして下さい。
2.3.強火で加熱し弱火にする
続いて油を加熱します。
まずは強火で加熱して、最適温度まで上がったら弱火にして温度を安定させます。
揚げ物の最適温度は食材によって違います。主な食材の最適温度を以下に示します。
【低温(150~160℃)が最適】
- 大葉
- ししとう
- イモ類
- かぼちゃ
- レンコン
【中温(160~180℃)が最適】
- 唐揚げ用の鶏肉
- かき揚げ
- とんかつ
- フリッター
【高温(180~200℃)が最適】
- エビフライ
- イカフライ
- アジフライ
- コロッケ
油の温度の計る方法ですが、温度計がない場合はこちらの方法を参考にして下さい。
2.4.食材の入れ方
油が熱したら食材を入れます。
食材を入れる時は、以下の2点に気をつけてください。
- 少しずつ入れる
- 間隔を空ける
多くの食材を一度に入れると油の温度が下がりやすく、火の通りにムラができてしまいます。フライパン面積の半分ほどの量ずつ食材を入れて調理していくと油の温度が下がりにくいです。
また、揚げあがってから次の食材を入れるまでに1分以上間隔を空けましょう。その方が油の温度が安定してムラがなくなります。
2.5.一度だけひっくり返す
フライパンで揚げ物をするときはひっくり返すという工程が必要ですが、その際は次の2点に注意して下さい。
- 衣が固まってからひっくり返す
- ひっくり返しすぎない
弱火でじっくり揚げ、衣がしっかり固まってからひっくり返すことで剥がれを防ぐことができます。
また、何回もひっくり返すと衣が剥がれやすいので、ひっくり返すのは片面がしっかり揚がってからの1回だけにしましょう。
【片面が揚がるまでの時間】
片面が揚がるまでの時間は食材によって違います。こまめに揚がってるかチェックしながら揚げてください。
目安ですが、
例えば鳥の唐揚げの場合は弱火5分ほどで片面が揚がりますので、一度ひっくり返して3分揚げれば美味しい唐揚げの完成です。
4.フライパン揚げの油処理法
フライパンで揚げ物をした後の処理方法について解説します。やらなければいけないことは2つです。
- 油の処理
- フライパン洗い
4.1.揚げ物後の油の処理
油をそのまま流しに流すと排水管が詰まって多額の修理費用を請求される恐れがあります。凝固剤などを使って「燃えるゴミ」として処分しましょう。詳しいやり方は↓を参照ください。
4.2.フライパンの油汚れの落とし方
油を処理したら、後はフライパンを洗うだけです。でも普通に洗剤をスポンジで洗うと1回でスポンジが駄目になってしまいます。
なので私は以下の手順で洗っています。
- 余った小麦粉をフライパンに入れる
- 小麦粉が油汚れを吸着
- 油を吸い終わった小麦粉を捨てる
- お湯をフライパンに溜める
- 30分放置
- 普通にスポンジと洗剤で洗う
この方法なら、スポンジを駄目にすることもありませんし、手がベトベトになる心配もありません。
フライパン揚げ物にサラダ油は使っちゃ駄目
一旦ここまでの内容をまとめます。
- 揚げ物に使うフライパンは
小さくて深くて厚くてコーティング済みの物がいい - 食材は薄く切って水気を取る
- 油は底から1cm
- 油は強火で温めて、最適温度になったら弱火
- 食材は少しずつ入れる
- ひっくり返す回数は1回
- 使用後の油は燃えるゴミとして処理
最後に、揚げ物に使う油の種類について軽く振れておきます。サラダ油やごま油は高温だと劣化しやすいので、揚げ物に使うと健康に悪いです。
揚げ物におすすめの油が知りたい人は、こちら↓の記事もチェックしてみてください。