「このセーター、手洗い表示になっているけど洗濯機で洗えたらラクなのに……」
と思っているあなた!
手洗いマークがついているニット製品などでも、ドライコースや手洗いコースなどの機能を使えば洗濯機で洗うことは可能です。ただし脱水時間と干し方にはコツがいります。そこで今回は手洗い30マークがついている衣類を洗濯機を使ってラクに手間いらずで洗う方法や、洗ったあとの干し方をご紹介します。
これまでは手洗い30マークの表示がついているニット製品は時間と手間をかけて手洗いしていたかもしれません。洗濯機のドライコースを使って洗濯できるようになれば、ニット洗いの手間が3分の1で済みます。もうニット製品を着るのをためらわずに済みますよ。
1.手洗い30マークの洋服の正しい洗濯方法は?
出典:http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html
衣類のタグに記載されている「手洗い30」マーク。このマークを見ただけで「ああ、手洗いしなきゃいけないんだな」ということはなんとなく分かるはずです。しかし「手洗い」の下にある「30」という数字の意味はご存知でしたか?実は筆者はあまりよくわかっていませんでした。
平成28年12月1日に洗濯表示が変わるということで、洗濯表示マークの意味が話題になったことがあります。筆者はその時に初めて知ったのですが、「30」は「30度以下の水で洗う」ことを意味しています。つまり、「手洗い30」のマークがついている衣類は「30度以下の水で手洗い」するのが正しい洗濯方法なのです。
2.ドライコースを使えば洗濯機で洗濯できる!
さて、ここからがポイントです。「手洗い30マーク」はなぜ手洗いで洗わなければいけないのでしょうか。
「手洗い」のマークがついている洋服は、
- ウール
- カシミヤ
- アンゴラ
など、生地が傷んだり縮んだりしやすく強い力で洗えないものばかりです。言い換えるならば、生地に強い力がかからないように洗うことが必要なのです。
2-1.ドライコースなら洗濯機でも弱水流で洗える!
「手洗い30マーク」の衣類を洗う際に、「洗濯機で強い力を加えずに洗う」方法があれば、問題ないわけです。最近の洗濯機にはドライコースの機能が必ずと言っていいほどついています。この機能を使えば、普通コースで洗うよりも手洗いに近い弱水流で洗うことができるのです。
ドライコースはドラムをほとんど回さず、手洗いに近い丁寧な洗い方をしてくれます。手間ひまかけて手洗いをしなくても簡単にオシャレ着を家で洗えるのです。メーカーによってはドライコースではなく、
- 手洗いコース
- デリケートコース
- オシャレ着コース
などと表示されていることもありますが、この記事では便宜上まとめてドライコースと呼ぶことにします。
ぜひ、ご自宅の洗濯機をチェックしてみて下さい。使うと便利な機能ですよ。念のためにお断りしておきますが、クリーニング屋さんの「ドライクリーニング」とはまったく別の洗い方ですので、混同しないようにして下さいね。
2-2.手洗い30マークの衣類を洗う時には洗剤にも注意が必要!
「手洗い30マーク」の衣類を洗濯機で洗う時には、力加減だけでなく使う洗剤にも注意が必要です。「30」の下に「中性」と書かれている場合は、中性洗剤を使って洗濯する必要があります。
洗剤の選び方に関しては
以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてチェックしてみてください。
⇒ 手洗い洗濯に使う洗剤の選び方!ポイントは界面活性剤%
3.ドライコースで手洗い30マークを洗濯するコツ
では、実際に洗濯機のドライコースで「手洗い30マーク」のついている洋服の具体的な洗い方と干し方を説明します。
3-1.「手洗い30マーク」の衣類を洗濯する手順
【準備するもの】
- 中性洗剤またはオシャレ着用洗剤
- 衣類より少し小さめの洗濯用ネット
【手順】
- 衣類を二つ折りにして洗濯ネットに入れる
- 洗剤と30度以下のぬるま湯または水で洗濯する
- すすぎが終わったら、30秒~1分間脱水する
- 干す
【コツ】
- 色落ちしないかどうか、目立たない部分に洗剤をつけて先にチェックしておく
- 衣類の染みや汚れを落としたいときには、染み・汚れが表側になるように畳む
- 染み・汚れのないときは生地が傷まないように裏返して畳む
- 柔軟剤を使う場合はすすぎのときに入れる
- 脱水時間はなるべく短くしておく
私は最初、衣服より大分大きめの洗濯ネットを使っていたのですが、洗濯時にネットの中で擦れて生地が傷んでしまいました。なので洗濯ネットは衣類がギリギリ入るくらいキツめのものを使いましょう。
3-2.洗濯機で洗えない手洗い30マーク
上記の方法を使えば、「手洗い30マーク」のついている衣類を洗濯機で洗うことができますが、一部洗濯機で洗ってはいけないものもあるので注意して下さい。
【洗濯機で洗えないもの】
- 装飾品やボタンがついているもの
- 絹・レーヨン・キュプラ・アセテートを含んでいるもの
装飾品やボタンは洗濯機の中で生地を傷める怖れがあります。また、絹やレーヨンは水を吸うことで短時間で生地が縮むので、時間をかけて洗濯・すすぎができないのです。
私もこの前、一部レーヨンが使われた服を洗濯機にかけてダメにしてしまいました。なので洗濯前に必ず素材を確認するようにしましょう。
上に挙げた4種類の生地は手洗いでさっと洗うことをおすすめします。手洗いの手順は以下の記事をご参照ください。
⇒ オシャレ着の手洗い洗濯手順
3-3.洗濯後のオシャレ着の干し方
ニット製品やオシャレ着の型崩れを防ぐ干し方をいくつかご紹介しておきます。
- 市販のセーター干し用のネットを使う
- お風呂のフタの上に干す
- 物干し竿に胴体部分を掛けて干す
セーター干し用ネットやお風呂のフタの上に平らに置いておくと、衣類にしわやよれができずにすみます。
早く乾かしたいときには物干し竿に掛けて風通しの良い場所で陰干ししましょう。このとき、日当たりのいい場所に干してしまうと日光でニットが縮んだり変色したりすることがあります。時間が経過して日陰だったところが日なたになってしまった、なんてことのないように注意して下さい。
4.洗濯機を上手に使って時間を短縮しよう!
今回の記事の内容をまとめます。
【基本的な知識】
- 「手洗い30マーク」の衣類は「30度以下の水で手洗い」するのが基本
- ドライコースを使えば「手洗い30マーク」がついていても洗濯機で洗える
【ドライコースで洗濯する方法】
- ドライコースで洗濯するときに小さめの洗濯ネットに畳んで入れる
- 洗剤は中性洗剤またはオシャレ着用洗剤を使う
- 脱水は30秒~1分間
- ボタンや装飾品のついているものや縮みやすい生地は洗濯機で洗わない
【オシャレ着の干し方】
- セーター干し用ネットやお風呂のフタの上で平らに干す
- 物干し竿に掛けて陰干しする
以上のことを覚えておけば、「手洗い30マーク」がついている衣類を洗濯機で洗うことができます。家事の時間を短縮することができて、ゆっくりコーヒータイムを楽しめますよ。ぜひ、試してみて下さいね。