「突然停電した!」
「でもブレーカーは落ちてない?」
「ひょっとして漏電?」
・・・と心配なあなた!停電したのにブレーカーが落ちてない場合、自分でブレーカーを落とさないと危険なケースがあるので注意が必要です。あ、でも漏電の心配はほぼないので安心してください。漏電してたらちゃんとブレーカーが落ちるので。
というわけで、今回は停電した時のブレーカーの確認方法と、ブレーカーが落ちている時・落ちていない時のそれぞれの原因と対処法を解説します。
停電したら3種類のブレーカーを確認しよう
停電したらブレーカーが落ちていないかよく確認しましょう。一般的なブレーカーは以下のような配列になっています。
左が「アンペアブレーカー」
中央が「漏電ブレーカー」
右に複数あるのが「安全ブレーカー」です。
家によっては左端のアンペアブレーカーがないタイプもあります。詳しくは後述します。
スイッチが上に上がっていて「入」や「ON」が見えていれば、ブレーカーは落ちていません。しかし、スイッチが下に下がっていて「切」や「OFF」が見えている場合はブレーカーが落ちています。
アンペアブレーカー
左のアンペアブレーカーは、家全体のブレーカーです。契約アンペア数以上の電力を使うとアンペアブレーカーが落ちて、あなたの家の全ての部屋が停電します。契約アンペア数は電気料金の請求書などに記載されています。
アンペアブレーカーがない場合は、電気メーターが自動で電気使用量をカウントしてくれる「スマートメーター」のケースです。スマートメーターだと、電気使用量が契約アンペア数を超えそうになると10秒ほど停電させ、すぐ復旧します。
漏電ブレーカー
中央の漏電ブレーカーは、漏電が起きている時に落ちるブレーカーです。漏電は放置すると火災や事故が起きる可能性があるので早急な対処が必要です。詳しい対処方法は後述します。
安全ブレーカー
右にたくさんある安全ブレーカーは、部屋ごとのブレーカーです。各部屋ごとに使用できるアンペア数の上限が決まっていて、それを超えるとその部屋の安全ブレーカーが落ちて、その部屋だけ停電します。
ブレーカーが落ちてない場合
停電してるけど、どのブレーカーも落ちていない場合は少し注意が必要です。
停電してもブレーカーが落ちない理由
ブレーカーが落ちていないのに停電する原因はいくつかあります。主な原因を以下に示します。
- ブレーカーの故障
- 電気機器の故障
- マンション、アパートの工事
- 地域の工事
- 雷や地震など自然災害による
自室の電気だけ点かなくなった場合は、電気機器の故障の可能性もあります。他の電気機器がどうかよく確認してください。
自分の家だけ停電していてブレーカーが落ちていない場合は、ブレーカーが故障している可能性があります。これは自分ではどうにもできないので、すぐに電力会社に連絡しましょう。
あなたが住んでいるマンション・アパート全体が停電している、でも近所の家は普通に電気が点いている場合は、建物内の問題や工事の可能性が考えられます。工事の予定が無かったか確認しましょう。もし工事もしてないのに停電している場合は、大家さんや建物の管理会社に連絡しましょう。
あなたの地域一帯が停電している場合は、その地域で工事をしている、もしくは雷や地震などの自然災害で停電している可能性もあります。
停電したら自分でブレーカーを落とす
停電しているのにブレーカーが落ちていない場合は、自分でブレーカーを切っておくことをおすすめします。なぜなら、電気が復旧した時に、コンセントにつながっている電化製品に再通電され、予期せず電源が入ったりして熱くなったり火災に繋がる危険があるからです。
「復旧した時にすぐ気付けるようにしたいからブレーカーは切りたくない」という場合は、全ての電化製品をコンセントから外しておきましょう。最低でも、アイロン・ドライヤー・暖房器具など熱くなる電化製品や、ミキサーや電動のこぎりなど危険なものは必ずコンセントから抜きましょう。
ただ、1つずつコンセントから抜くのは面倒ですし、外し忘れもあるかもしれません。一番確実なのはブレーカーを切ることだと思います。
すぐに復旧する場合は問題ない
停電しても10秒ほどで復旧する場合は、ブレーカーが落ちていないくても心配ありません。
先程も触れましたが、10秒ほどの一時的な停電は電力メーターがスマートメーターの場合に起きます。スマートメーターは電気使用量を測定して、契約アンペア数を超えそうになると10秒ほど電気を止めてくれます。いわば警告みたいな感じです。そしてすぐ復旧します。
ただし、これは使いすぎの警告なので、スマートメーターによる10秒停電が起きたら電力消費を抑えるようにしましょう。短時間に何度も停電すると自動復旧しなくなるので要注意です。
ちなみに、あなたの家の電気メーターがスマートメーターかどうか確認した場合は、ブレーカーを見てください。アンペアブレーカーがない場合はスマートメーターです。あとは電気メーターの文字盤がアナログではなくデジタルの場合もスマートメーターです。
ブレーカーが落ちてる場合
ブレーカーが落ちている場合は、どのブレーカーが落ちているかで対処法が変わってきます。
アンペアブレーカーが落ちている場合
左のアンペアブレーカーが落ちている場合は、使用している家電の数を減らしてから、アンペアブレーカーを手動で上げましょう。
安全ブレーカーが落ちている場合
右の安全ブレーカーが落ちている場合は、停電している部屋で使用している家電の数を減らしてから(コンセントを抜いてから)、落ちている安全ブレーカーだけ上げましょう。
漏電ブレーカーが落ちた場合
中央の漏電ブレーカーが落ちた場合は少し危険な状態です。このまま電気を使い続けると火災や事故が起きる可能性があります。すぐに電力会社に連絡しましょう。
とはいえ、電力会社の人が来るまで電気を全く使えないのは困るので、まずどこで漏電が起きたか突き止めることをおすすめします。漏電が起きている箇所が分かれば、その場所の安全ブレーカーだけオフにすれば、あとは普通に電気が使えるので。
漏電箇所の特定手順は以下のとおりです。
- 安全ブレーカーを全て切る
- 漏電ブレーカーを上げる
- 安全ブレーカーを1つずつ順番に上げていく
- 再び漏電ブレーカーが落ちたら、その安全ブレーカーの場所で漏電してるので、その安全ブレーカーだけ切っておく
- 漏電箇所は1箇所とは限らないので全ての安全ブレーカーをチェックする