・・・と思っているあなた!ゴキブリホイホイはゴキブリを引き寄せて捕まえるトラップです。その仕組みと効果を正しく理解して使えばゴキブリを大量に捕まえることができますが、使い方を誤ると逆にゴキブリが増えてしまう危険もあります。
そこで今回はゴキブリホイホイの仕組みと効果と注意点を詳しく解説していきます。
ゴキブリホイホイの仕組みと効果
ゴキブリホイホイは、アース製薬が販売しているゴキブリトラップです。ネズミ捕りのような仕掛けの箱型トラップになっています。
基本的な仕組み
ゴキブリは非常に優れた嗅覚を備えていて、匂いで餌を探しています。数メートル離れたところにある食べ物やゴミの匂いも分かるんです。
その特性を活かして、ごきぶりホイホイではゴキブリが好きな匂いのする誘引剤を使って箱の中におびき寄せて、箱の床にある強力な粘着シートでゴキブリを捉えて動けなくするという仕組みになっています。
ゴキブリの嗅覚に関して詳しく知りたい人は北海道大学の前田教授らの論文を読んでみてください。
中身(誘引剤)の成分
誘引剤にはゴキブリが大好きなビーフやえび、野菜などを粉状にしたものが使われています。家にいるゴキブリは人間の食品を食べに来るので、実際の食材を使った誘引剤には騙されやすいです。
基本的な使い方
使い方は、ごきぶりホイホイを組み立てて、後はゴキブリの通り道に置いておくだけです。
ごきぶりホイホイの組み立て方は以下の通りです。
- ごきぶりホイホイの箱を広げる
- 「マットを貼る位置」に足ふきマットを貼る(2箇所ある)
- 箱の床にあるシートを剥がす
- 誘引剤が入った袋を取り出して、箱の床の中央につける
- 箱の屋根を組み立てる
参考までに動画も載せておきます。
ゴキブリが逆に増えるって本当?
「ごきぶりホイホイ」とネットで調べると、関連ワードで「逆に増える」「逆効果」と出てきます。実際、ごきぶりホイホイを使ったらゴキブリが増えたと感じる人が一定数いるようです。
隠れていたゴキブリが出てきただけ
ただ、これは「今まで隠れていて気付かなかったゴキブリがごきぶりホイホイを置いたら出てきたため、増えたと感じている」というケースがほとんどです。
「ゴキブリを1匹見たら30匹いると思え」ですからね。
外から呼び寄せちゃう可能性
ただし、以下のような使い方をすると外からゴキブリを呼び寄せてしまう可能性があるため注意してください。
- 玄関に置く
- ベランダに置く
- 窓が開いた状態で窓の近くに置く
ゴキブリホイホイの誘引剤は結構強力なので、窓やドアが開いていると、外からゴキブリを引き寄せてしまう可能性がります。ちょっとでも隙間があると入ってきてしまうので注意が必要です。
▶ ゴキブリはどこから家に入ってくる?見落としがちな侵入経路10選
ゴキブリホイホイのメリット・デメリット
メリット
・捕獲性能が高い
ごきぶりホイホイの粘着シートはかなり強いです。間違って服とかについてしまうとなかなか取れません。洗剤などの油をつけて取る必要があります。なので捕獲性能はかなり高いといえます。
「でもゴキブリの身体は油分が多いから、粘着シートもすぐ剥がれるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、ゴキブリホイホイの入り口にある足ふきマットが、ゴキブリが粘着シートを踏む前に、体についた水分や油分をとってしまう仕組みになっているので安心です。
また、粘着シートは表面が凸凹しているので、ゴキブリが逃げようと動けば動くほど絡まって抜け出せなくなる仕組みなっています。
・駆除効果が確認できる
ごきぶりホイホイは捕獲したゴキブリを直接確認することもできるため、駆除効果を実感できるメリットもあります。
ブラックキャップなどの毒餌系グッズだと、本当にゴキブリを駆除できたのかが確認しづらいので、これはごきぶりホイホイにしかない利点と言えます。
ただ、ゴキブリを見るのも嫌な筆者にとってこれはあまりメリットではありません。
・無毒で安全
前述の通り、ごきぶりホイホイは粘着シートでゴキブリを捕獲するだけのトラップなので、毒餌みたいな危険性がありません。子供やペットがいるご家庭でも比較的安心して使用できます。
ただ、粘着シートは強力なので、猫が手足を入れてくっつてしまうことがないように、置き場所に気をつけましょう。
デメリット
・殺虫効果はない
ゴキブリホイホイはあくまで捕獲トラップであって、殺虫剤ではありません。粘着シートに絡まればゴキブリは動けなくなりますが、それでゴキブリが死ぬわけではありません。ゴキブリは水なしでも1週間は生き延びるので、罠にかかってから1週間はガサガサ動き続けます。超気持ち悪いです。
誘引剤もゴキブリを引き寄せる効果しかなく、毒エサ的な効果はないので注意してください。
・後処理が怖い
ごきぶりホイホイの粘着シートは強力ですが、時間が経てば粘着力は落ちます。大体期限は1ヶ月です。アース製薬の公式サイトでも設置してから使える期間は1ヶ月と回答されています。
なので1ヶ月ごとにごきぶりホイホイを捨てなければいけません。この後処理がとにかく怖いんです。虫が怖い人にとってはこれが最大のデメリットだと思います。
今のごきぶりホイホイは、箱の上の部分を摘んで簡単に捨てられるので、ゴキブリを見ずに捨てることはできます。ただ、まだ生きていたりするとガサガサ音が聞こえるので怖いです。いや、聞こえなくてもゴキブリが大量に入ってると思うだけで私は怖いです泣。
かといって放っておくと粘着力が下がってゴキブリが逃げてしまうので、最低でも月に1回は捨てなければいけません。
・大きいサイズのゴキブリは捕まらない
また、ごきぶりホイホイで確実に捕まえられるのは3cmくらいまでのゴキブリまでです。たまに5cmくらいの大きなクロゴキブリがいますが、これはごきぶりホイホイに捕まっても自力で逃げちゃうことがあります。
めちゃくちゃ大きなゴキブリを見かけた場合は、別のゴキブリ対策グッズを使った方がいいと思います。
ゴキブリホイホイの効果的な使い方
ゴキブリホイホイはゴキブリを捕獲するだけならかなり効果のあるトラップです。しかし、ゴキブリが来にくい場所においたり、家の中にゴキブリの餌となるようなものが他にもある場合は、ゴキブリホイホイにゴキブリが来ないので効果が全くなくなってしまいます。
毎日掃除をする
ゴキブリホイホイを設置する前に、一度家を大掃除して、他にゴキブリの餌になりうる食べ物やゴミをなくしましょう。
ゴキブリは何でも食べます。食べかすや生ゴミはもちろん、人間の髪の毛やホコリまで食べます。なので徹底した掃除が必要です。
また、ごきぶりホイホイを設置した後も毎日掃除を欠かさないようにしましょう。毎日するべき掃除は以下の通りです。
- 洗い物は溜めずにすぐ洗う
- 水切りネットや三角コーナーのゴミはすぐ捨てる
- ゴミ箱は蓋付きのものにする
- 床は掃除機をかける
- 壁もコロコロする(髪の毛や皮脂がついてたりする)
ゴキブリの通り道に置く
また、ゴキブリホイホイは以下のような「ゴキブリが来やすい場所」に置いときましょう。
- キッチンの水回り
- ガス台の下
- 洗面所の下
- 冷蔵庫の下
- ゴミ箱の横
食べ物が多い場所や水場、あとはゴキブリが隠れやすい場所に置いておくと効果的です。各場所に1個ずつ置きましょう。
1週間毎に確認する
前述の通り、ゴキブリホイホイのシートの粘着力は保護シートを外してから1ヶ月しか持ちません。それ以上放っておくとせっかく捕まえたゴキブリも逃げてしまう危険があります。
また、1ヶ月経っていなくても、容量がいっぱいになればゴキブリを捕まえることはできなくなります。ただ誘引剤でゴキブリを引き寄せるだけになります。
なので、ごきぶりホイホイを設置したら毎週中を確認して、いっぱいになっていたら1ヶ月経っていなくても捨てましょう。
注意点・リスク
ごきぶりホイホイを使用する際の注意点を2つ紹介しておきます。
大量にいると捕まえきれない
ごきぶりホイホイは無限にゴキブリを捕まえられるわけじゃありません。容量限界があります。ゴキブリの大きさにもよりますが、1箱あたり捕まえられるゴキブリは5~10匹程度です。粘着シートがゴキブリで埋まってしまえば、もうそれ以上ゴキブリを捕まえることはできません。
なので基本的にゴキブリホイホイは複数設置することになるんですけど、大量にゴキブリがいる場合はそれでも足りないことがあります。
何個設置すればいいかの目安としては、「見かけたゴキブリの数×5箱」がおすすめです。1匹見かけたらごきぶりホイホイを5箱設置すれば良い計算ですね。
ちなみに市販のごきぶりホイホイは1パックに5セット入ってます。
100均のやつは効果薄
「ごきぶりホイホイ」という名前の商品はアース製薬からしか出ていませんが、同じ仕組みの類似商品は他のメーカーからも出ています。ただ、基本的に類似商品は本家のごきぶりホイホイと比べると効果が薄いです。
特に100円ショップで売られている安物トラップは、粘着力が弱いのでゴキブリがすぐ逃げてしまいます。注意してください。
ごきぶりホイホイの口コミと評価
アース製薬のごきぶりホイホイは1972年に発売されてから、どんどんアップデートされていて、2023年5月時点での最新版「ごきぶりホイホイ+」はAmazon評価:星4.4になっています。
引用元:Amazon
参考になる口コミを抜粋してご紹介します。
良い口コミ
★★★★★ すぐ捕まって良かった
2023年5月13日
急に見かけ、怖くなりだからといってすぐに捕まえることも出来ず寝る前に見かけた場所に設置したら翌朝捕まりました。キャップも置いて予防もしていますが、万が一見かけてしまった時に置いておいて良かったです。出典:Amazon
★★★★★ スプレーやバルサンより良いです
2023年5月6日
家のゴキブリがいなくならなくて悩みでした。 スプレーやバルサンを使っても一時的にいなくなるだけで完全駆除には至らずの日々が続いていました。 こちらを使ってみたところゴキブリの方から捕まりに来る形になるので隅で隠れているゴキブリも駆除可能になり、大幅にゴキブリが減ったように思います。 完全駆除まであと少しのところまできたので根気よく使い続けます。引用元:Amazon
★★★★☆ 役に立ちます
2023年5月11日
ゴキブリが入るし、クモも入る、小ネズミが入っていたこともある。役には立っている。引用元:Amazon
悪い口コミ
最新版の「ごきぶりホイホイ+」には悪い口コミが無かったので、少し古い「ごきぶりホイホイ+デコボコシート」にあった悪い口コミの中から参考になるものを抜粋します。
★★★☆☆ 直ぐ捕まえられた
2022年8月5日
直ぐ捕まえられたのは良かったが、発売された頃より組み立て方が複雑でとても面倒くさく、特に最後の組み立てがとてもとてもやり難く、考えた人は頭の中でしか組み立ててないのではと思った!引用元:Amazon
★★★☆☆ いつもより獲れない
2022年7月18日
ゴキブリがなれたのか、箱の横を素通りすることが多い。引用元:Amazon
★★★☆☆ 足ふきマット部が邪魔
2021年7月18日
本商品は入口に足ふきマットなるものがある。入口につけるテープである。これを張り付ける折り返し部の粘着が弱く、時折見ないと折り返しが浮いてしまい機能しなくなる。以前のモノは数年経過したためと思ったが今回購入した新品も入口の折り返しの粘着が弱く、新品なのにダメである。どうせならば、もう少し粘着力を強くしてもらえないだろうか?または、足ふきマット部の折り返しを止めた方が良いと思う。なお、ゴキブリホイホイを接地していても普通にチャバネゴキブリの成虫が居たので、効果はそうないと思うが過去に捕まえた功績から常備するようにしている引用元:Amazon
ごきぶりホイホイの値段と購入方法
最新の「ごきぶりホイホイ+」は1箱(5セット入)で700円前後で販売されています。執筆時の最安販売店はAmazonでした。
少し古い「ごきぶりホイホイ+デコボコシート」は2箱(10セット)で800円前後で販売されています。これもAmazonが一番安かったです。
まとめ
一旦ここまでの内容をまとめます。
- ごきぶりホイホイは誘引剤(匂い)でゴキブリを引き寄せて、粘着シートで捕らえる箱型トラップ
- ごきぶりホイホイに殺虫効果はない
- ごきぶりホイホイを置いたらゴキブリが増えたと感じるのは、隠れていたゴキブリが出てきた場合がほとんど
- ただし玄関とかに置くと外から呼び寄せる危険あり
- ごきぶりホイホイは台所や洗面所、風呂などの水回りや、ゴミ箱の近くに置くと効果的
- 粘着シートの使用期限は1ヶ月(期限が過ぎると捕まえたゴキブリが逃げる)
- 5cmくらいの大きなゴキブリは捕まえられないことが多い
- 家の中が汚いとごきぶりホイホイを置いてもゴキブリが捕まらない(他にエサがたくさんあるから)
- 100均とかで売ってるごきぶりホイホイの類似商品は効果が薄い
ごきぶりホイホイに関するQ&A
ゴキブリホイホイはどんな人におすすめ?
ゴキブリを駆除できている確証が欲しい人には、ごきぶりホイホイをおすすめします。実際に捕獲できているかどうか見れるので。
ブラックキャップとどっちがいい?
「ごきぶりホイホイ」と「ブラックキャップ」は、仕組みや効果が全く違います。
ブラックキャップはゴキブリ駆除用の毒餌です。フィプロニルという即効性殺虫成分が含まれています。なのでゴキブリを殺したい人にはブラックキャップがおすすめです。
ただ、ごきぶりホイホイを置いてもゴキブリが全く捕まらないという場合は、ブラックキャップを置いてもあまり効果がないことが多いです。まずは部屋をきれいにすることから始めましょう。
ゴキブリホイホイを置いても全然捕まらないのはなぜ?
考えられる原因は以下の3つです。
- 置き場所が悪い
- 他に餌がたくさんある
- 製品が古い
置く場所が適切でない場合、ゴキブリがトラップに近づくことがないため、捕獲することができません。
また、ゴキブリは人間の食べ物やゴミなど、さまざまな餌源に引き寄せられます。キッチンやゴミ箱周辺が清潔でない場合、ゴキブリはこれらの餌源を優先して「ごきぶりホイホイ」を無視する可能性があります。
また、購入してからしばらく経っている場合は、「ごきぶりホイホイ」の誘引剤の「食べ物の匂い」は時間とともに薄れていきます。したがって、製品が古い、または長期間開封されていた場合、その効果は低下します。
ゴキブリホイホイからゴキブリが脱出するのを見た
大きなサイズのゴキブリの場合、ごきぶりホイホイの粘着シートから脱出してしまうケースがあるようです。
あとは、開封してから1ヶ月以上放置すると粘着力が落ちて捕まっていたゴキブリも逃げてしまいます。
ゴキブリホイホイって何個置けばいいの?
「ごきぶりホイホイ」の設置数は、部屋の大きさやゴキブリの発生状況によりますが、一般的にはゴキブリがよく出没する場所や隠れ家となり得る暗い場所、食料品がある場所などに1つずつ配置するのが良いとされています。例えば、キッチン、バスルーム、洗面所、クローゼット、家具の裏に1個ずつ置く感じですね。
過剰に配置すると、一部の「ごきぶりホイホイ」が利用されない可能性もあります。したがって、効果的な配置とは、部屋の大きさやゴキブリの発生状況に応じて、適切な数の「ごきぶりホイホイ」を適切な場所に配置することです。