「冷房温度は28度」
節電の常識です。なぜなら、設定温度が高ければ高いほど、電気代はお安くなるから。こんなこと、今更言われるまでもないですよね。
しかし、先日、この常識を根底から覆す事例が発生しました。なんと、「冷房の設定温度を上げたのに、逆に電気代が上がった」のです。
今回は、この「夏の怪奇現象」とも言える事例の原因を探ってみました。
冷房以外に原因があるんじゃないの?
多分あなたは
「冷房以外に原因があるんじゃない?」
と思っていることでしょう。確かに、電気代は冷房だけでなく、全ての消費電力の合算ですから、そう考えるのは当然だと思います。待機電力もバカになりませんしね。
しかし、
- 一人暮らし
- 平日は仕事で家にいない
- 土日も外出が多い
- 使う家電は限られている
という私に限って言えば、その可能性は低いと思うんです。なので、徹底的に原因を調べてみました。
え?電気代は日によって変わるの?
1.冷房の仕組み
出典:http://sciencewindow.jst.go.jp/html/sw31/sr-life
調査の結果、原因を特定できました。
恐らく、先々月より先月の方が暑かったことが原因です。まぁ、これだけ言われても意味不明だと思うので、順を追って説明しますね。
そもそもエアコンの冷房は
- 部屋の暑い空気を取り込む
- 熱を室外機まで運ぶ
- 室外機から放熱
- 熱の抜けた冷気を部屋の中に放出
という仕組みで動いています。要するに、室外機が冷たい空気を作っているんです。
2.暑い日は電気代が高くなる
室外機は外に置いてあります。
外が暑ければ、それだけ放熱しにくくなりますよね。「放熱しにくい」ということは、それだけ消費電力も大きくなります。
要するに、
同じ時間・風量・温度で冷房をかけても、暑い月の方が電気代は高くなるわけです。6月と7月のように気温差が大きければ、「設定温度を上げたのに電気代が上がった」んて事態も起きかねません(ていうか起きてます)。
「室外機の温度」が外の温度
出典:http://girlschannel.net/topics/36906/
でも大丈夫。
室外機を冷やして放熱しやすくすれば、そんな珍妙な事態は避けられますから。
とは言っても、夏の暑い日差しの中、室外機を冷やすなんて無理なので、「熱くならないようにする」程度でOKですよ。
- 室外機周りに物を置かない
- たまに打ち水をする
- すだれで日光を防ぐ
これを徹底するだけでも、かなり消費電力は小さくなります。
設定温度を1度上げると
電気代はいくら安くなるの?
1.今回のまとめ
冷房は設定温度を上げれば、その分消費電力が小さくなります。しかし、暑いと電力消費が激しくなるので、同じ設定温度でも、電気代は日によって変わります。
暑い夏に、冷房の電気代を抑えたいなら、室外機を熱くしないことが大切です。
- 室外機周りに物を置かない
- 打ち水をする
- すだれで日光を防ぐ
これを徹底するだけでも、電気代はガラッと変わるはず。
2.設定温度を上げると、実際どれくらい安くなるの?
ところで、設定温度を変えると、具体的にどれくらい電気代が変わるかって知ってます? 「冷房は28度」っていうのが定説ですけど、これって本当に適切なんでしょうか?
⇒ 冷房の設定温度を1度上げたら、電気代はいくら安くなるわけ?